昨今、色んなところで材料高騰の話を耳にしますよね。
お米や小麦などの食材はもちろん、あらゆるものの商品価格がインフレの影響で上昇しています。
もちろん車の新車販売価格もご多分に漏れず、軽自動車の新車価格がひと昔前の普通車の価格並みに吊り上がっています。
そうなると、「車を買い替えたいけど、新車で買うには手が届かない!」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そうした方向けに、この記事では「中古車」購入をおすすめする理由を解説していきます!
中古車市場ってどうなの?今は買い?
2020年~2022年までの「コロナ禍」の影響を受けていた期間は、中古車価格は総じて上昇しておりました。半導体などの製造部品の調達が各メーカー難しかったため、満足に新車を流通させることができず、確実に手に入る中古車に焦点が当たっていたためです。ただ、新車の生産や納期遅延が改善され始めた2023年から落ち着きが始まり、まだまだ高値圏ではありますが、価格高騰の勢い自体は鈍化している状況です。

また、2025年に入ってからは、年初来高値を付けてからは下落をしているといったデータもあるので、高値相場の中でも車種によっては落ち着いてきている・下落しているとった見方もできるでしょう。

中古車を選ぶポイントって?
中古車を選ぶポイントは人それぞれあると思います。
「見た目」「燃費」「ボディサイズ」「装備・機能」…。
でも、中古車選びにおけるポイントは、「程度のわりに安く買える中古車を選ぶ」ことです。
例えば、人気のあるSUVは価格が下落しづらいので、中古車で買うと割高感が否めません。
逆に、人気が下がっているセダンは、新車価格の半額近くになっていて、走りにも装備にも不満がないといった車がチラホラ。
ですから、今回はあくまで上手に中古車を選ぶといったところを主軸にポイントを解説します。
車両状態に関する指標
| 望ましい指標 | 解説 |
|---|---|
| 年式 できれば7年以内、最低でも10年以内 |
古い車は良し悪しの判断が難しくなるため |
| 走行距離 50,000km以下 |
年間8,000km程度の使われ方が目安。走行距離が多いと、前オーナーのメンテナンス不足のリスクを負う可能性が高まる |
| 修復歴 なし |
修復歴がある車は避けるべき |
| 整備 法定整備付き |
整備費用やリスクを抑えるために重要 |
中古車選びの掟(おきて)
トヨタは避けよ
いきなりぶっ込んできました(汗。
理由は一つ、トヨタの車って人気車種が多いので値段が下がりにくいんです。
例えば、アルファード・ヴェルファイア・ハリアー・シエンタ・カローラシリーズ・ヤリスシリーズetc…。
初期費用を抑えて中古車を買いたいっていう人は、トヨタの車は候補から外す方が無難です。
もちろん、トヨタの車を買うなといっているわけではありません。
新車の場合はリセールバリューが高いのでトヨタの車はおすすめですし、トヨタの車が嫌い・良くないっていうことではないので、誤解のないようにしてくださいm(__)m。
SUV・ミニバン・軽ハイトワゴンは避けよ
これも理由は明白で、全体的に人気があるから値落ちがしにくいというのが理由です。
ハリアー・ZR-V・フォレスター・アウトランダー・セレナ・ステップワゴン・N-BOX・スペーシアetc…。
逆に、最近人気に陰りが見え始めているハッチバックやセダンは狙い目です。
ハッチバックは4年目ぐらいから価格が下がり始めるので、現行型でも、マイナーチェンジ前のアクアやフィット、ノート・ノートオーラなんかはかなりおすすめです。
また、セダンは新車からの値下がり率がかなり高いので、新車では買えなかったけど中古だと手が届く、といった憧れの車を狙ってみるのもいいかもしれません。
直近の新車販売でも、SUVやミニバン、軽自動車に注目が集まっているのがわかるかと思います。
<2025年11月度「乗用車・軽自動車」の販売ランキング>
| 順位 | 通称名 | メーカー | 台数(2025年11月) | 車種形状 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | N-BOX | ホンダ | 16,198 | 軽自動車(スーパーハイトワゴン) |
| 2 | ヤリス | トヨタ | 14,556 | コンパクトカー(SUV・ハッチバック) |
| 3 | スペーシア | スズキ | 12,904 | 軽自動車(スーパーハイトワゴン) |
| 4 | カローラ | トヨタ | 10,997 | コンパクトSUV・ハッチバック・ワゴン・セダン |
| 5 | ムーヴ | ダイハツ | 10,951 | 軽自動車(トールワゴン) |
| 6 | ライズ | トヨタ | 10,004 | コンパクトSUV |
| 7 | シエンタ | トヨタ | 9,703 | コンパクトミニバン |
| 8 | タント | ダイハツ | 9,520 | 軽自動車(スーパーハイトワゴン) |
| 9 | ルーミー | トヨタ | 8,664 | 小型トールワゴン |
| 10 | ルークス | 日産 | 7,741 | 軽自動車(スーパーハイトワゴン) |
スライドドア車は避けよ
スライドドア車も新車価格からほとんど値下がりがしていないので、コスパは悪いです。
タント・スペーシア・N-BOX・ルーミー・ソリオ・トール・シエンタ・フリード・ノア・ステップワゴンetc…
スライドドア車は重量級扱いとなり、空気抵抗も大きく、加速が悪くなり、燃費が思った以上に伸びません。
また、重量が重いので、タイヤ・ブレーキへの負担が大きく、交換頻度が多くなりやすいといったデメリットがあります。
小さなお子様のドアパンを嫌う場合、狭い駐車場での乗り降りが頻繁に発生する場合は、この限りではありません。
ターボ車は避けよ
ターボ車は、自然吸気(NA)の車に対して、オイル管理がシビアになります。そのため、全オーナーのメンテ不足のリスクを負う可能性が高くなります。特に過走行車を買う場合は要注意です。
また、自然吸気の車に対して、オイル交換のサイクルが短いこともあるので、維持費自体も増加します。
そして、軽自動車で、自然吸気の車とターボ車とどちらも設定がある場合、ターボ車の方が総じて車両価格が髙くなる傾向にあります。しかも、燃費も悪化するので、高速での移動が多い、山道走行が多いという人以外は、自然吸気の車の方が良いかと思います。
高年式のおすすめ中古車4選!
マツダ MAZDA3ファストバック
出典:マツダ公式サイト
2019年に登場の現行車になりますが、かなりお買い求めしやすい車です。
今回紹介する車の中でも大目玉の1台。かつてのアクセラスポーツの後継車種です。
マツダの車は、装備が充実していて、内装や外装の質感もいいのに、車両価格が安いという特徴があります。
ですから、安いグレードを買ったからといっても、装備内容にさほど不満はでないかと思います。
ちなみに、現在の販売されているMAZDA3ファストバックの車両販売価格は以下の通りです。
※価格は2025年12月時点のメーカー希望小売価格(税込)
| グレード名 | エンジン | 駆動方式 | 税込価格 |
|---|---|---|---|
| 15S Black Selection | SKYACTIV-G 1.5 | 2WD・AT | ¥2,600,400 |
| 15S Leather Touring Selection | SKYACTIV-G 1.5 | 2WD・AT | ¥2,812,700 |
| 20S Touring | e-SKYACTIV G 2.0 | 2WD・AT | ¥2,946,900 |
| 20S Touring | e-SKYACTIV G 2.0 | 2WD・MT | ¥3,023,900 |
| 20S Touring | e-SKYACTIV G 2.0 | 4WD・AT | ¥3,183,400 |
| 20S Retro Sports Edition(特別仕様車) | e-SKYACTIV G 2.0 | 2WD・AT/MT | ¥3,045,900 |
| 20S Retro Sports Edition(特別仕様車) | e-SKYACTIV G 2.0 | 4WD・AT | ¥3,282,400 |
| XD S Package | SKYACTIV-D 1.8 | 2WD・AT | ¥2,887,500 |
| XD S Package | SKYACTIV-D 1.8 | 4WD・AT | ¥3,124,000 |
| XD Drive Edition | SKYACTIV-D 1.8 | 2WD・AT | ¥3,177,900 |
| XD Drive Edition | SKYACTIV-D 1.8 | 4WD・AT | ¥3,414,400 |
| XD Retro Sports Edition(特別仕様車) | SKYACTIV-D 1.8 | 2WD・AT | ¥3,265,900 |
| XD Retro Sports Edition(特別仕様車) | SKYACTIV-D 1.8 | 4WD・AT | ¥3,502,400 |
| X Touring | e-SKYACTIV X 2.0 | 4WD・AT/MT | ¥3,997,400 |
一方で、中古車市場における車両本体価格は、最安値:119.2万円~最高値:358.0万円。しかも、かなり程度の良い車が新車価格の約半額程度で買えるというお買い得ぶりです。
本記事の中古車価格データは、カーセンサー掲載物件情報(2025年12月時点)を基に記載しています。
これは、先ほど述べた通り、ハッチバックの人気に陰りが見えているからです。決して悪い車ではないので、出てきた時期がもっと前だと、流麗できれいな見た目と相まって、かなりの人気車になっていたかもしれません。
マツダ CX-60
出典:マツダ公式サイト
続いてもマツダの車。しかも、2022年9月に登場したばかりの車。
「こんなの高いに決まってるじゃん~」と思うかもしれませんが、意外と穴場です。
なので、最新装備が実装されていて、ハリアーのような見た目の迫力と豪華な内装が欲しい、といった人にはかなりおすすめの1台です。
ちなみに、現在の新車価格は以下の通りです。
※価格は2025年12月時点のメーカー希望小売価格(税込)
| グレード名 | エンジン | 駆動方式 | 税込価格 |
|---|---|---|---|
| 25S S Package | SKYACTIV-G 2.5 | 2WD・AT | ¥3,267,000 |
| 25S S Package | SKYACTIV-G 2.5 | 4WD・AT | ¥3,492,500 |
| 25S L Package | SKYACTIV-G 2.5 | 2WD・AT | ¥3,795,000 |
| 25S L Package | SKYACTIV-G 2.5 | 4WD・AT | ¥4,020,500 |
| 25S Exclusive Mode | SKYACTIV-G 2.5 | 2WD・AT | ¥4,097,500 |
| 25S Exclusive Mode | SKYACTIV-G 2.5 | 4WD・AT | ¥4,323,000 |
| XD Drive Edition | SKYACTIV-D 3.3 | 2WD・AT | ¥4,270,200 |
| XD Drive Edition | SKYACTIV-D 3.3 | 4WD・AT | ¥4,495,700 |
| XD Drive Edition Nappa Leather Package | SKYACTIV-D 3.3 | 2WD・AT | ¥4,565,000 |
| XD Drive Edition Nappa Leather Package | SKYACTIV-D 3.3 | 4WD・AT | ¥4,790,500 |
| XD Premium Sports | SKYACTIV-D 3.3 | 2WD・AT | ¥4,665,100 |
| XD Premium Sports | SKYACTIV-D 3.3 | 4WD・AT | ¥4,890,600 |
| XD HYBRID Exclusive Sports | e-SKYACTIV D 3.3 | 4WD・AT | ¥5,307,500 |
| XD HYBRID Exclusive Modern | e-SKYACTIV D 3.3 | 4WD・AT | ¥5,307,500 |
| XD HYBRID Trekker(特別仕様車) | e-SKYACTIV D 3.3 | 4WD・AT | ¥5,527,500 |
| XD HYBRID Premium Sports | e-SKYACTIV D 3.3 | 4WD・AT | ¥5,670,500 |
| XD HYBRID Premium Modern | e-SKYACTIV D 3.3 | 4WD・AT | ¥5,670,500 |
| PHEV L Package | e-SKYACTIV PHEV | 4WD・AT | ¥5,700,200 |
| PHEV Premium Sports | e-SKYACTIV PHEV | 4WD・AT | ¥6,462,500 |
| PHEV Premium Modern | e-SKYACTIV PHEV | 4WD・AT | ¥6,462,500 |
ちなみに、中古車市場における車両本体価格は、最安値:215.0万円~最高値:569.8万円。
本記事の中古車価格データは、カーセンサー掲載物件情報(2025年12月時点)を基に記載しています。
CX-60の車両本体価格がここまで落ちているのには、大きく2つ理由があります。
初期型のCX-60の乗り心地が悪く、オーナーが手放しているケースが続出していること
CX-60の乗り心地が悪いことが拡散され、ブランド価値が棄損し、買い手市場になっていること
今どき珍しい直列6気筒、しかもFRベースのプラットフォームを採用している車です。
今後、希少性が増すことも想定されるので、今が買い時かもしれません。
日産 ノートオーラ
出典:日産公式サイト
日産車の中でも売れ筋の1台。高級なのにコンパクトで、日常使いの取り回し含めて扱いやすいのが特徴です。
ライバルとなるアクアやフィットだと、
「コンパクトカーだから仕方ないよね」と妥協したくなる内装も、ノートオーラでは高級感のある室内空間が実現されています。
ただ、この手のコンパクトカー(ハッチバック)は、今はSUVや軽自動車に取って代わられている状態です。トップランナーを走っていたアクアでさえ見る影もない状況です。
しかも、ノートオーラはマイナーチェンジ後の販売が不調。中古車市場での球数も増えているので、価格が落ち着いてきている印象です。
日産 ノートオーラの新車販売価格は以下の通りです。
| グレード名 | エンジン&モーター | 駆動方式 | 税込価格 |
|---|---|---|---|
| G | EM47+HR12DE(e-POWER) | 2WD | ¥2,821,500 |
| G leather edition | EM47+HR12DE(e-POWER) | 2WD | ¥2,912,800 |
| NISMO | EM47+HR12DE(e-POWER) | 2WD | ¥3,125,100 |
| AUTECH | EM47+HR12DE(e-POWER) | 2WD | ¥3,103,100 |
| AUTECH SPORTS SPEC | EM47+HR12DE(e-POWER) | 2WD | ¥3,251,600 |
| 助手席回転シート(2WD) | EM47+HR12DE(e-POWER) | 2WD | ¥2,931,500 |
| G FOUR | EM47+MM48+HR12DE(e-POWER) | 4WD | ¥3,107,500 |
| G FOUR leather edition | EM47+MM48+HR12DE(e-POWER) | 4WD | ¥3,198,800 |
| NISMO tuned e-POWER 4WD | EM47+MM48+HR12DE(e-POWER) | 4WD | ¥3,531,000 |
| AUTECH FOUR | EM47+MM48+HR12DE(e-POWER) | 4WD | ¥3,389,100 |
| 助手席回転シート(4WD) | EM47+MM48+HR12DE(e-POWER) | 4WD | ¥3,217,500 |
中古車市場における車両本体価格は、最安値:120.9万円~最高値:452.0万円。
本記事の中古車価格データは、カーセンサー掲載物件情報(2025年12月時点)を基に記載しています。
日産車全体に言えますが、車両本体価格以外に、必須装備がセットオプション化されているので、これらを新車購入時に付けるとかなり価格が吊り上がってしまいます。
そういう意味でも、中古車で購入するメリットは大きいかもしれません。
ホンダ フィット(現行型・4代目)
出典:ホンダ公式サイト
フィットはノートオーラ以上に苦戦している1台です。
ホンダの中では基幹車種の1台だったわけですが、今はかなり低迷しています。
先代のフィット3がリコールなどで市場からの信頼を失うなど大コケし、優れたパッケージ効率と老若男女に受けいられる見た目が売りだったはずなのに、尖った見た目となってしまい、市場からは突き放されてしまいました。
現行モデルでは、その反省から可愛らしい見た目に戻りましたが、「時すでに遅し」といったところで、現行モデル末期といったところもあり、市場価格もかなり下がってる印象です。
| グレード名 | パワートレイン | 駆動方式 | 税込価格 |
|---|---|---|---|
| e:HEV HOME | e:HEV | FF | ¥2,404,600 |
| e:HEV HOME | e:HEV | 4WD | ¥2,615,800 |
| HOME | ガソリン | FF | ¥2,050,400 |
| HOME | ガソリン | 4WD | ¥2,258,300 |
| e:HEV RS | e:HEV | FF | ¥2,616,900 |
| RS | ガソリン | FF | ¥2,218,700 |
| e:HEV CROSSTAR | e:HEV | FF | ¥2,710,400 |
| e:HEV CROSSTAR | e:HEV | 4WD | ¥2,920,500 |
| CROSSTAR | ガソリン | FF | ¥2,363,900 |
| CROSSTAR | ガソリン | 4WD | ¥2,574,000 |
| e:HEV LUXE | e:HEV | FF | ¥2,719,200 |
| e:HEV LUXE | e:HEV | 4WD | ¥2,923,900 |
| LUXE | ガソリン | FF | ¥2,370,500 |
| LUXE | ガソリン | 4WD | ¥2,578,400 |
| e:HEV BASIC | e:HEV | FF | ¥2,088,800 |
| e:HEV BASIC | e:HEV | 4WD | ¥2,417,800 |
| BASIC | ガソリン | FF | ¥1,776,500 |
| BASIC | ガソリン | 4WD | ¥1,985,500 |
| e:HEV HOME(助手席回転シート) | e:HEV | FF | ¥2,499,200 |
| e:HEV HOME(助手席回転シート) | e:HEV | 4WD | ¥2,709,700 |
| HOME(助手席回転シート) | ガソリン | FF | ¥2,142,800 |
| HOME(助手席回転シート) | ガソリン | 4WD | ¥2,352,900 |
中古車市場における車両本体価格は、最安値:73.0万円~最高値:296.0万円。
本記事の中古車価格データは、カーセンサー掲載物件情報(2025年12月時点)を基に記載しています。
じゃあ、「フィットって売れていない=悪い車なの?」。
決してそんなことはありません。現行型フィットは、かなり丁寧に作りこまれた1台です。
視認性もよく、積載性にも優れており、後席に人を乗せても十分に満足できる、それでいて燃費もいいというトータルバランスに優れた1台です。きっと、買ったあなたは満足するはずです。
まとめ-中古車購入で豊かなカーライフをスタートしよう!-
中古車購入サイト「中古車市場ってなんだか高騰しているみたいだから、ディーラーで新車を購入した方がいいよ」
決してそんなことはありません。
むしろ、選ぶメーカーや車種によっては、新車価格よりかなりお手ごろに購入することが可能です。
でも、中古車を購入するのは、確かにリスクも実存しています。
こちらは、「中古車選びの掟(おきて)」を参考に、失敗のしない車両選びをするようにしてください。
あなたの将来の愛車がきっと見つかるはずです!


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