2026年4月24日、中国・北京で開幕した「Auto China 2026(北京モーターショー2026)」で、日産自動車がとんでもない発表をしました。テラノの名が、PHEVとして現代に蘇ったのです。
正直、この発表を見て「日産、本気出してきた」と感じた方も多いのではないでしょうか。e-POWERで電動化の先駆者となりながらも、中国市場での苦戦が続いていた日産。しかし今回の北京モーターショーでは、「テラノ PHEVコンセプト」と「アーバンSUV PHEVコンセプト」の2台を同時に世界初公開という、まさに復活を予感させる発表がありました。
この記事では、本日(2026年4月24日)発表されたばかりのホットな情報を徹底解説します。どんなクルマなのか、どの市場に投入されるのか、そして日本への導入はあるのか——気になるポイントをすべてお伝えします。
北京モーターショー2026(Auto China 2026)とは?
北京モーターショー(Auto China)は、中国で開催される世界最大規模の自動車ショーのひとつです。世界の主要自動車メーカーが集結し、最新モデルやコンセプトカーを発表する場として注目されています。特に近年はBYDや吉利などの中国ブランドが台頭する中、世界の自動車メーカーにとって「中国市場での生き残り戦略を示す場」としての重みが増しています。
2026年の北京モーターショーでは、日産をはじめ多くのブランドが新型NEV(新エネルギー車)を投入し、電動化の波がいよいよ本格化していることを改めて示しました。
日産が発表した新型車・コンセプトカー一覧
今回の北京モーターショー2026で日産が世界初公開したのは以下の2台です。
- テラノ PHEV コンセプト:オフロード性能を継承したタフ系PHEV SUV
- アーバンSUV PHEV コンセプト:中国の若者をターゲットにしたスタイリッシュなPHEV SUV
どちらもプラグインハイブリッド(PHEV)システムを搭載したSUVで、日産が「NEVラインナップの大幅強化」を宣言する中でのラインナップ強化の核となるモデルです。さらに、両モデルの市販バージョンは1年以内に発表予定とのことで、スピード感がすごいですね。
テラノ PHEV コンセプト詳細——あの名前が帰ってきた

まず多くの車好きが注目した「テラノ PHEV コンセプト」について詳しく見ていきましょう。
「テラノ」という名前の重み
「テラノ(Terrano)」は、日本では1986年から2002年まで販売されていた日産の本格オフロードSUVです。パジェロやランドクルーザーと並び立つ4WDとして、当時のアウトドア好きには絶大な支持を受けていた伝説的な車名です。日本市場においては約24年ぶりとなるコンセプトモデルの登場で、かつてのファンも新世代の車好きも同様に注目しています。
デザイン:タフさと現代性の融合
テラノ PHEV コンセプトのデザインは、往年のテラノが持っていた堅牢なイメージを現代的に再解釈したものです。高い最低地上高と大型オールテレーンタイヤ、ルーフマウント型補助スポットライト、四輪フェンダーマーカーライト(アプローチアングルの最適化)、マトリクスLEDライトシステムによる水平基調のフロントマスクなど、本格オフローダーの装備が特徴です。
「本格オフローダーの面構えを持ちながら、LEDの光でシャープさも宿している」——まさにそんな一台です。アウトドアで映える骨太スタイルでありながら、都市部の街並みにも馴染む絶妙なバランスが狙いのようです。
技術・スペック
テラノ PHEV コンセプトに搭載されるPHEVシステムは、フロンティア プロ(商用ピックアップ)に積まれる1.5リッターターボチャージド4気筒エンジン+電気モーターの組み合わせに近いと見られています。コンセプト段階での目標値として、システム最高出力300kW超、最大トルク800Nm超が報告されており、オフロードでの力強い走りを期待させます(量産仕様は今後確定予定)。
プラグインハイブリッドのため、普段の街乗りはEVとして走行し、アウトドアや長距離移動ではエンジンも活用するという使い方が想定されます。
どこの市場に投入される?
日産は、テラノ PHEV コンセプトの量産モデルについて「選定されたグローバル市場への輸出を計画」と表明しています。中国生産をベースに中南米・ASEAN・中東などへの展開が想定されており、中国を「グローバル輸出ハブ」として活用する戦略の柱に位置づけられています。市販モデルの発表は2027年が目安とされています。
アーバンSUV PHEV コンセプト詳細——スマートシティの相棒

もう1台の「アーバンSUV PHEV コンセプト」は、テラノとは対極の方向性を持つモデルです。日産のNX8や将来のSUVラインナップのデザイン哲学を取り入れた流麗なフォルムで、黄金比(0.618)を取り入れたプロポーション、連続する「スターリング(Star Ring)」ライトストリップ、空力性能Cd値0.248という優秀なエアロダイナミクスが特徴です。
「数字と先進技術が詰め込まれた、中国の若者が憧れるスマートSUV」というイメージです。クーペ風のシルエットに一文字ライトという構成で、テスラやBYDなどの中国EVブランドを強く意識した設計と言えます。ルーフマウントLiDARや高度な認識カメラによる高度運転支援システムにも対応します。
このモデルは主に中国の若い層をターゲットとしており、NEVシフトが急速に進む中国市場での競争力強化が主目的です。テラノが「タフ・アウトドア・伝統」を象徴するなら、アーバンSUVは「若者向け・都会的・最新テクノロジー」の象徴として、日産のSUVラインナップに新たな幅をもたらします。
搭載される新技術とは?——PHEVとe-POWERの違いを整理
「PHEVとe-POWERって何が違うの?」という疑問を持つ方も多いと思います。e-POWERは日産独自のシリーズハイブリッドで、エンジンは発電専用として使われ、タイヤを駆動するのは電気モーターのみです。外部充電機能はなく、ガソリンを入れるだけで動きます。一方、今回採用されたPHEVは外部充電が可能なプラグインハイブリッドです。自宅の充電器や外部の充電スタンドでバッテリーを充電でき、日常の短距離走行はEVとして走れます。
また、中国ではPHEVが「NEV(新エネルギー車)」として政府の優遇措置対象になるという背景もあります。これが、日産が今回e-POWERではなくPHEVを前面に出した大きな理由のひとつです。つまり、今回の発表は日産にとって「初のPHEV量産モデルへの本格参入」と同時に、中国NEV市場の優遇を活かす戦略的な一手でもあります。
日産の中国・グローバル戦略——2030年に100万台を目指す
日産は新ビジョン「モビリティの知能化で、毎日を新たな体験に」のもと、中国を日本・米国と並ぶ「3大リード市場」のひとつと位置づけています。中国市場での年間販売台数を2030年度までに100万台にすることを目標に掲げており、中国生産モデルのグローバル輸出も積極化します。
すでに「N7」は中南米・ASEANへ、「フロンティア プロ」は中南米・ASEAN・中東への輸出が計画されており、中国工場を世界への供給拠点として再定義しようとしている姿勢が見えます。今回の2台に加え、日産は今後1年以内に中国市場向けにさらに3車種のNEVモデルを投入する計画も発表しています。
NISMOやスポーツ系の発表はあったか?
「日産といえばGT-RやNISMOが気になる」という方も多いと思います。残念ながら、今回の北京モーターショー2026ではNISMO関連の発表やGT-R後継モデルに関する正式な発表はありませんでした。今回の発表はあくまでも「中国市場向けNEV戦略」に集中したもので、スポーツカー路線については別の機会になりそうです。
日本市場への導入はあるか?
現時点では、日本市場への正式な導入予定は発表されていません。今回発表された2台はいずれも中国市場向けNEV戦略の一環として位置づけられており、輸出先として言及されているのも中南米・ASEAN・中東などの地域です。
ただ——希望がないわけではありません。日産は日本・米国・中国を3つの主要市場(リード市場)と位置づけており、反響次第では国内導入の可能性もゼロではありません。テラノというネーミングは日本でも非常に人気が高く、かつてのオフロードSUVブームを知る世代には刺さる名前です。特にSUVへの需要が高まる日本市場にとって、PHEVのテラノは理想的な存在になり得るでしょう。今後の動向を引き続きウォッチしていきたいところです。
まとめ:テラノの復活に、日産の本気を見た
2026年4月24日、北京モーターショーで日産が見せた今回の発表をひとことで表すなら——「電動化時代の日産の覚悟」ではないでしょうか。e-POWERという独自路線でハイブリッドをリードしてきた日産が、ついにPHEVという新たな領域に踏み出しました。そしてその旗手として選ばれた名前が「テラノ」であることは、単なる懐古趣味ではなく、過去の遺産を現代に生かす戦略的な選択と言えます。
中国での苦戦を認めながらも、2030年に100万台という野心的な目標を掲げ、中国発でグローバルに打って出る——その姿勢に、かつての「技術の日産」の面影が見えてきた気がします。テラノが日本に帰ってくる日を、心待ちにしながら続報を追いかけていきましょう!
※本記事の情報は2026年4月24日時点のものです。最新情報は日産公式プレスリリースをご確認ください。

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